製造業DXで「何を入れるか」迷っている方へ おすすめツールと選び方を整理

「DXを進めたいが、どのツールを選べばよいか分からない」



「そもそも何から手をつけるべきかイメージできない」
そのような背景には、次のような構造的な課題があります。
慢性的な人手不足とベテランへの過度な業務依存が進むなか、現場には短納期・コストダウンの厳しい圧力がのしかかっています。さらに、図面や見積り、調達情報といった重要データが紙やExcelに散在し、業務の属人化に拍車をかけているのが現状です。
そこへ昨今のサプライチェーンの混乱による納期や価格の不安定化が加わり、現場の負荷はかつてないほど高まっています。
「製造業 DX」という言葉に向き合おうとしても、そこには高いハードルが立ちはだかります。
ネットで検索しても、並んでいるのは難解な横文字ばかりで違いが分かりません。自社のような部品・機械メーカーに近い成功事例も少なく、ベンダーごとの主張もバラバラなため、何を基準に選べばよいか迷うばかりです。
いまやDXはバズワード化し、検討だけを繰り返して一歩も前に進めない「膠着状態」に陥ってしまう企業は少なくありません。
そこで本記事では、製造業DXを進めるときに検討候補に入れておきたい国産のおすすめツール
・全社で図面・案件・実績を軸に使える【SellBOT】
・営業部門向けDXツール
・調達・購買部門向けDXツール
・設計・開発部門向けDXツール
という4つのカテゴリに分けてご紹介します。
とくに「製造業DX 類似図面」などで情報収集されている方に向けて、類似図面や過去案件を活用できるSellBOTを含め、部門別に現実的な選択肢を整理していきます。
まずは候補に入れたいDXツール「SellBOT」
SellBOTは「図面・案件・過去実績」を活用する製造業DXツール
【SellBOT】は、図面や案件・過去実績を軸に、見積り・調達・設計の属人化を解消するDX基盤ツールです。
製造業 DX 推進において、「どのツールから入れるべきか?」と悩んだとき、まず検討リストに入れておきたいツールの一つと言えます。
特徴的なのは、次のような使い方ができる点です。
- 図面と案件情報(顧客・用途・数量など)、過去取引実績を紐づけて蓄積・検索できる
- 類似図面や過去案件を検索し、新規案件の見積り・調達・設計検討に生かせる
- 営業・調達・設計のどの部門からもアクセスできる「全社共通ツール」として利用できる
つまり【SellBOT】は、「図面・案件・過去実績を活用するDXツール」として、製造業DXの出発点になりやすいポジションにあります。
「SellBOT」でできること
SellBOTを導入すると、次のような流れが実現しやすくなります。
- 新しい図面をもとに、【SellBOT】上で「類似図面」を検索
- 過去の類似案件に紐づく見積り金額・調達条件・設計のポイントを一覧で確認
- それらを参考に、新規案件の見積りや調達先の検討、設計の初期検討を効率化
「昔やったあの案件に似ている気がするが、どこに情報があるか分からない」
という、ベテラン頼みの状態から、部門や担当者を問わずに過去知見を活用できる状態へ近づけることができます。
また、アカウントを無制限で作成できるため、営業から調達部門、設計といった多岐にわたる部門で、ネットワーク環境があればどこでも、図面を確認できることも大きな利点です。
導入費用も、類似の図面管理ツールの中では比較的安価で、スモールスタートをさせやすいのも魅力です。
営業部門DXにおすすめの国産ツール2選
営業部門は、DXの効果が分かりやすく出やすい領域です。一方で、現場では次のような課題が起きがちです。
- ベテラン営業の勘と経験に頼った見積り・受注活動
- 案件進捗が紙やExcelで管理され、リアルタイムに把握しづらい
- 見積り内容や図面情報が営業担当のPCやメールに閉じており、調達・設計へ共有されない
こうした課題を解消するための代表的な製造業 DX ツールが、SFA(営業支援システム)です。
ここでは、国産SFAとして実績のある2ツールをご紹介します。
営業向け国産SFAツール比較
| 項目 | Mazrica Sales | eセールスマネージャー Remix Cloud |
| ツール名 | Mazrica Sales | eセールスマネージャー Remix Cloud |
| 想定規模 | 中小〜中堅企業 | 中堅〜大企業、拠点数の多い企業 |
| 主な特徴 | 案件管理に特化、カンバンUI、AIによる案件予測 | 日本型訪問営業を想定、入力しやすさ、管理職向け分析機能 |
| 得意な業務領域 | 新規開拓・既存深耕の案件管理全般 | ルート営業・既存顧客フォロー・代理店管理 |
| 料金イメージ(ざっくり) | 1ユーザー数千円台〜/月 | 1ユーザー数千円〜1万円前後/月(プランにより変動) |
| 使いやすさ | 直感的で若手にもなじみやすい | 日本語UI・帳票感覚で、年配層にも受け入れられやすい |
Mazrica Sales:案件の「見える化」を手軽に始めたい企業向け
Mazrica Salesは、案件管理に特化した国産SFAです。製造業の営業DXに向いているポイントは次の通りです。
- 案件を「見込み」「提案中」「見積提出」「受注」など、カンバン形式で一覧管理
- 商談履歴・見積り状況・次のアクションが一目で分かる直感的な画面
- AIが受注確度やフォロー優先度を予測し、ヌケモレを防止
中小〜中堅の部品メーカー・機械メーカーで、「まずは営業案件の見える化からDXを進めたい」企業におすすめの製造業 DX ツールです。
eセールスマネージャー Remix Cloud:日本型営業スタイルをDXしたい企業向け
eセールスマネージャー Remix Cloudは、日本の訪問営業文化を前提に設計された国産SFAです。
- 訪問報告や電話報告を、スマホ・タブレットから簡単に入力可能
- 拠点・担当者ごとの活動量や案件状況を、管理職がダッシュボードで俯瞰
- 既存顧客フォローや代理店管理など、日本型営業にフィットした機能が豊富
拠点数が多く、訪問型営業が中心の部品メーカー・機械メーカーで、「現状の営業スタイルを大きく崩さずにDXしたい」企業に向いています。
調達・購買部門DXにおすすめの国産ツール2選
調達・購買部門は、コスト最適化とコンプライアンスの面でDXの重要度が高い領域です。典型的な課題としては、
- 見積依頼・発注・検収がメールとExcel中心で、状況の把握と追跡が難しい
- サプライヤーごとの価格・納期・品質履歴が分析しづらい
- 承認フローが紙やメールベースで、内部統制の証跡が残りにくい
といったものがあります。ここでは、これらを解消する代表的な国産調達DXツールを2つご紹介します。
調達向け国産ツール比較
| 項目 | PROCURESUITE | 楽々ProcurementⅡ |
| ツール名 | PROCURESUITE | 楽々ProcurementⅡ |
| 想定規模 | 中堅〜大企業 | 中小〜大企業まで幅広く対応 |
| 主な特徴 | 見積〜発注〜検収〜支払依頼をワークフロー管理 | 間接材購買の統制・効率化、カタログ購買に強み |
| 得意領域 | 直接材・間接材どちらも対応 | とくに間接材(消耗品・備品など)の購買 |
| ワークフロー機能 | 高度な承認フロー設計が可能 | テンプレートベースで迅速に承認フローを構築可能 |
| サプライヤーポータル | あり(Webを通じた見積・納期回答が可能) | あり(Webポータルでの発注・納期回答に対応) |
PROCURESUITE:基幹システム連携を前提に調達業務を電子化
PROCURESUITEは、日立システムズが提供する調達支援ツールで、
見積依頼から発注、検収、支払依頼までをワークフローで一元管理できます。
- 既存のERP(販売管理・生産管理・会計)との連携実績が豊富
- 社内ルールに合わせた承認フローを柔軟に設計
- サプライヤーポータルで、Web経由の見積・納期回答を標準化
すでに基幹システムをお持ちで、「現行システムと連携しながら、調達プロセスをDXしたい」部品メーカー・機械メーカーに適した製造業 DX ツールです。
楽々ProcurementⅡ:間接材購買のルール整備とコスト削減に強い
楽々ProcurementⅡは、住友電工情報システムが提供する国産ツールで、
間接材購買の統制と効率化に強みがあります。
- カタログ購買機能により、承認済みの間接材を選ぶだけで簡単に発注
- 申請〜承認〜発注のワークフローをテンプレートで素早く構築
- サプライヤーごとの価格・利用実績を可視化し、ムダな支出を抑制
工場・事業所ごとにバラバラだった備品・消耗品の発注ルールを整理し、「まずは間接材から調達DX・コスト最適化を進めたい」企業に向いています。
設計・開発部門DXにおすすめの国産ツール2選
設計・開発部門は、図面や仕様書を中心にDXが進む領域です。現場では次のような課題が起こりがちです。
- 図面や仕様書がファイルサーバーに散在し、最新版が分かりづらい
- 設計変更の情報が、製造や調達にタイムリーに伝わらない
- 顧客要望やクレーム情報が設計に十分フィードバックされない
これらの課題に対しては、3D CADやPLMといった製造業 DX ツールが有効です。
ここでは国産の代表例として、3D CADの「iCAD SX」と、PLMの「mcframe PLM」を取り上げます。
設計向け国産ツール比較
| 項目 | iCAD SX | mcframe PLM |
| ツール名 | iCAD SX | mcframe PLM |
| 種別 | 3D CAD | PLM(製品ライフサイクル管理) |
| 想定規模 | 中小〜大企業 | 中堅〜大企業 |
| 主な特徴 | 大規模アセンブリでも高速、装置・機械系に強い | 図面・BOM・変更履歴を一元管理、生産・調達との連携重視 |
| 得意な業種等 | 生産設備・工作機械・産業機械など | 複数拠点・複数部門で製品情報を共有する製造業全般 |
iCAD SX:機械・装置系に最適な高速3D CAD
iCAD SXは、富士通が提供する国産3D CADで、
プラント・装置・機械系の大規模アセンブリに対応しつつ、高速に動作することが特徴です。
- 数万点規模の大規模モデルでもスムーズに操作できる
- 日本語UIと国産ベンダーならではのサポートで、教育コストを抑えやすい
- 装置・機械系に特化した設計機能が充実しており、現場設計者にとって実務に直結しやすい
生産設備・工作機械・産業機械などの設計を行う企業にとって、
2Dから3Dへの移行や設計DXの加速に有力な製造業 DX ツールです。
mcframe PLM:製品情報を一元管理し、設計変更と他部門をつなぐ
mcframe PLMは、東洋ビジネスエンジニアリングなどが扱う国産PLMで、
図面・BOM・設計変更履歴などの製品情報を一括管理できます。
- どの図面・部品が、どの製番・どの顧客案件に使われているかを追跡可能
- 設計変更が生産・調達にどのような影響をもたらすかを見通しやすい
- 生産管理・調達システムとの連携を前提としており、設計と他部門をシームレスに接続
複数拠点・複数部門で製品ライフサイクルを一元管理したい中堅〜大企業に最適なPLMで、
設計DXの“中枢神経”としての役割を担えるツールです。
全社共通のDXツール×部門別ツールで、現実的に製造業DXを前に進める
ここまで、製造業DXを進める際に検討しておきたいツールとして、
- 図面・案件・過去実績を活用できる全社共通ツール:【SellBOT】
- 営業部門向け:Senses、eセールスマネージャー Remix Cloud
- 調達・購買部門向け:PROCURESUITE、楽々ProcurementⅡ
- 設計・開発部門向け:iCAD SX、mcframe PLM
をご紹介しました。
製造業 DX 推進では、「一気に全部署・全業務を変える」のではなく、
- 自社の業務の“中心”となるデータ軸を決める(多くの製造業では「図面・案件・過去実績」)
- その軸を扱えるツール(たとえば【SellBOT】)を候補に入れつつ、
- 営業・調達・設計といった優先度の高い部門から、国産ツールを組み合わせて導入していく
という進め方が現実的です。
ツール選定時に見るべきポイント
製造業 DX ツールを選ぶときは、次の観点をチェックしておくと失敗が減ります。
- 自社の規模・業種への適合性
- 部品メーカー/組立・機械メーカーでの導入事例やテンプレートがあるか
- 既存システムとの相性
- 生産管理・販売管理・会計、既存CAD/PLM、調達システムとのデータ連携のしやすさ
- 現場のITリテラシーに合った使いやすさ
- UIの分かりやすさ、日本語マニュアルや教育コンテンツ、サポート体制
- 将来的な連携イメージ
- CSVやAPIなど、データ連携の手段や拡張性
まずは「一部門×一ツール」から、SellBOTを軸に始める


DXは、大きな構想を描きつつも、実行は小さく・早く試すことが重要です。
- まずは、営業・調達・設計のうち、課題感が最も強い部門を一つ選ぶ
- そこで今回ご紹介したような製造業 DX ツールを一つ導入し、PoCやトライアルで検証
- うまくいった運用の“型”を、他部門や他工場へ横展開していく
このとき、営業・調達・設計のすべてから共通で使える【SellBOT】を同時に導入しておくと、
各部門ツールで生まれたデータを「図面・案件・過去実績」という共通軸でつなぎやすくなります。
- 営業:案件・見積り情報
- 調達:サプライヤー・価格・納期実績
- 設計:図面・仕様・変更履歴
これらを【SellBOT】上で一元的に活用できれば、
「個別部門のDX」から「全社で価値を生むDX」へとステップアップしやすくなります。
製造業DXのスタートラインに立つにあたり、
- 部門ごとの課題に合った国産ツールを選ぶこと
- そして、営業・調達・設計のどの部門からも使える【SellBOT】のような共通ツールを“軸”に据えること
この2つをセットで検討しておくことが、後悔しないDX投資につながります。
「どの部門からDXを始めるべきか迷う」「将来の連携まで考えてツールを選びたい」
そう感じているのであれば、まずは全社で使える【SellBOT】を中心に据えたDX構想を描き、
そこに本記事で紹介したような営業・調達・設計向けツールを組み合わせていく進め方を、強くおすすめします。











